【日本国内のEV販売】2025年7月のEVシェアは2.4%、シェア・台数ともに22年以降として最低に
記事公開:2025/8/15

皆さんおはようございます、八重さくらです!
今回はシェア・台数ともに2022年以降として最低を記録した、2025年7月の国内のEV販売状況を解説します!
※この記事は2025年7月の情報です。最新情報はこちらから:EV販売台数の記事一覧(翌月中旬頃更新)
2025年7月の日本国内における軽自動車を含む乗用車全体の販売台数は、326,326台だった。これは前年同月の2024年7月(338,704台)と比較して3.65%の減少で、COVID-19の影響を受ける前の2019年7月(379,422台)からは13.99%の減少となった。
このうちEV(BEV+PHEV)のシェアは2.4%であり、前年同月の2.6%からは0.2ポイント減少した。内訳として、BEVは1.5%から1.3%に減少、PHEVは1.1%を維持した。
メーカー別の販売台数では、輸入車の合計が3,044台で、6か月連続で最多となった。軽自動車を含むEVの輸入車のシェアは前年の26.4%から39.3%に増加した。国内メーカーの最多は1,992台を販売したトヨタ、2位は1,544台を販売した日産、3位は1,058台を販売した三菱で、いずれも前月の順位を維持した。
燃料別シェアでは引き続きHVが最多の53.4%で、HVを含む電動車全体のシェアは55.8%となった。
日本国内の燃料別販売台数(2025年7月)(クリックで拡大)
・BEV:4,144台(乗用車全体の 1.27%、前年比 -18.30%)
・PHEV:3,597台(乗用車全体の 1.10%、前年比 -2.34%)
・EV(プラグイン車合計):7,741台(乗用車全体の 2.37%、前年比 -11.58%)
・FCV:24台(乗用車全体の 0.01%、前年比 -48.94%)
・ZEV合計:7,765台(乗用車全体の 2.38%、前年比 -11.78%)
・HV:174,372台(乗用車全体の 53.43%、前年比 -0.87%)
・電動車合計:182,137台(乗用車全体の 55.81%、前年比 -1.39%)
【本ページに掲載している販売数データのソースについて】
・登録車:一般社団法人日本自動車販売協会連合会(JADA)の燃料別販売台数(乗用車)より
・軽自動車:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会の軽四輪車通称名別新車販売確報、及びメディア向け資料より
※シェアは上記の販売台数より独自集計
※特筆なき場合、EVはBEV(バッテリー式の完全電気自動車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)を両方を指す
販売台数とシェアの推移
2025年7月のEV販売台数は7,741台で、前年の8,755台と比べると11.58%の減少となった。2025年は6月まで3か月連続で増加していたものの、再度減少に転じた。
同期間のシェアは2.37%で、前年の2.58%からは0.21ポイントの減少となった。7月としては、販売台数・シェアともに2022年以降で最低となった。
月推移では最多を記録した2023年から2024年にかけて大きく減少した一方、2025年は増加の兆しを見せている。
日本国内のEV(BEV+PHEV)販売数とシェアの推移(クリックで拡大)
メーカーと車種
メーカー別EV(BEV+PHEV)販売台数(2025年7月)(クリックで拡大)
7月のメーカー別台数は、輸入車の合計が3,044台と6か月連続で最多となった。乗用車全体に占める輸入車のシェアは12.14%である一方、EVに限定すると39.32%、さらに登録車のBEVに限定すると82.91%を占め、5か月連続で80%を上回った。国内メーカーが魅力的なEVを発売しない限り、今後もこの状況が続くと予想される。
国内メーカーのトップは前月に続き1,992台を販売したトヨタで、前年の1,812台からは9.93%増加した。このうちプリウス、ハリアー、RAV4などの登録車のPHEVが前年の1,646台から1,947台に増加した一方、bZ4XやレクサスRZ450e、UX300eなどの登録車BEVは152台から44台に減少した。
国内メーカーの2位も前月に続き1,544台を販売した日産で、前年の3,024台からは48.94%の減少となった。車種別では軽自動車の「日産サクラ」が前年の2,169台から1,133台に、登録車の「日産リーフ」と「日産アリア」の合計は855台から411台に減少した。
国内メーカーの3位も前月に続き1,058台を販売した三菱で、前年の1,562台からは32.27%の減少となった。このうち軽自動車の「三菱eKクロスEV」は前年の179台から102台に、登録車のPHEVは1,383から956台に減少。このうち「エクリプスクロス」はJADAの乗用車ブランド通称名別順位より878台(43位)と公開されているものの、PHEVモデルの台数は不明だ。
また、輸入車の3,044台のうち、JAIA(日本自動車輸入組合)の「2025年7月度輸入車新規登録台数(速報)」によると普通乗用車のOthersは1,018台(前年の317台から増加)で、ほぼ全数がテスラと思われる。また、電動車専業メーカーのHyundaiは前年の43台から124台(うち105台が「小型」のINSTER)に増加し、このほかバスを6台販売。BYDは前年の207台から過去最多の225台に増加、このほかバスを2台販売した。
おわりに
6月のレポートではテスラのロボタクシーを取り上げたが、今月はUIに関する投稿が反響を呼んだ。
テスラはソフトウェアアップデートで機能を追加したり改善することを前提とした車であり、将来は完全自動運転やロボタクシーとしての使用が想定されている。タッチパネル周りをはじめとしたUI/UXの設計も同様であり、可能な限り物理ボタンを排除し、柔軟に見た目や機能が変更できるよう設計されている。
このUIを体験したことが「ある人」と「ない人」では、タッチパネルへの賛否が大きく変わると思う。pic.twitter.com/GoEaxQMCFh
— Sakura Yae/八重 さくら (@yaesakura2019) August 2, 2025
この投稿に対し、体験したことがない人からは案の定「タッチパネルは運転中の操作には適さない」との反応が多く寄せられたが、オーナーならば運転中に操作することはほぼないことを知っているだろう。
一方で、テスラの自動運転技術は右ハンドル市場でも開発が進んでいる。これまでオーストラリア、英国、ニュージーランドでの動画が公開されていて、2025年に入ってからテスラの販売が過去最多を記録している日本でも、今後の公開に期待したい。
テスラが右ハンドル(左側通行)市場のオーストラリアに続き、英国での監視付きFSDのデモを公開。
— Sakura Yae/八重 さくら(@yaesakura2019) July 25, 2025
ちょうど日本政府も「米国の保安基準に適合した車は追加試験なしで発売できるようにする」と発表したし、次は日本かな?pic.twitter.com/UzJfHqNqSs