【日本国内のEV販売】2022年6月のEVシェアは3%を突破、台数は前年比で2.4倍に!
記事公開:2022/7/21
皆さんおはようございます、八重さくらです!
本日は指数関数的な成長が続く2022年6月の国内のEV販売状況を見てみましょう!
※この記事は2022年6月の情報です。最新情報はこちらから:EV販売台数の記事一覧
2022年6月の日本国内の軽自動車を含む乗用車全体の販売台数は268,077台で、海外と同様に供給の制約による減産の影響が続き、2021年6月と比べると約10%の減少となった。
一方でEV(BEV+PHEV)の販売台数は8,910台で前年比2.4倍に成長、シェアは3.3%(BEVは2.1%)で前年比2.7倍に成長。これは6月としてだけでなく、統計データが存在する2018年以降のすべての月における最高記録を更新した。
5月まではBEVよりPHEVが多かったものの、6月はこれが逆転し、前年比ではBEVが+321%(4倍以上)、PHEVが+43%(約1.4倍)の成長とBEVが驚異の成長率を記録。BEVは日産が昨年の203台から3,343台(うちサクラが約半数の1,675台)と16倍以上に、PHEVは三菱が昨年の612台から2,197台と3.5倍以上に大きく成長した。
一方でFCVは49台(全てトヨタ車)で前年比では-84%、引き続き低い水準で推移している。
電動車として圧倒的多数を占めているHVは前年比+2%と微増、引き続き電動車の主役を担っている。
・BEV:5,604台(乗用車全体の2.09%、前年比+321.35%)
・PHEV:3,306台(乗用車全体の1.23%、前年比+42.75%)
・EV(プラグイン車合計):8,910台(乗用車全体の3.32%、前年比+144.38%)
・FCV:49台(乗用車全体の0.02%、前年比-84.39%)
・ZEV合計:8,959台(乗用車全体の3.34%、前年比+126.24%)
・HV:110,067台(乗用車全体の40.06%、前年比+2.13%)
・電動車合計:119,026台(乗用車全体の44.40%、前年比
+6.53%)
【本ページに掲載している販売数データのソースについて】
・登録車:一般社団法人日本自動車販売協会連合会(JADA)の燃料別販売台数(乗用車)より
・軽自動車:一般社団法人 全国軽自動車協会連合会のメディア向け資料より
※シェアは上記の販売台数より独自集計
※特筆なき場合、EVはBEV(バッテリー式の完全電気自動車)とPHEV(プラグインハイブリッド車)を両方を指す
販売台数とシェアの推移
EVの販売台数は統計データが存在する2018年以降のすべての月として最も多い8,910台を達成、前年比では2.4倍を超える成長を記録。
乗用車全体の減少とEVの増加によりシェアは3.3%に達し、先月を大きく上回る2.7倍の成長を達成。この傾向は数カ月間続いており、シェアは2021年6月から13ヶ月連続で2018年以降の最多を更新している。
2022年1月からの累計では36,635台に達し、シェアは2.1%に上昇。6月発売した日産サクラ/三菱eKクロスEVの増産に加え、ヒョンデIONIQ5やトヨタbZ4Xも納車が開始し、累計台数を押し上げている。
メーカーと車種
2022年6月のトップメーカーはアリアやサクラが好調な日産で、5月にトップだった三菱と入れ替わった。3,343台のうち約半数となる1,675台が軽自動車のサクラで、登録車の内訳はまだ公開されていないものの、5月に811台販売されたアリアと改良されたリーフが半々程度と思われる。
2位はアウトランダーやエクリプスクロスのPHEVモデルが好調な三菱で、5月のトップから2位にダウン。6月から納車が開始したeKクロスEVが426台で、残りの約2,200台がPHEVモデルと見られる。
3位はおそらく「輸入車」としてまとめられているテスラで、正確な台数は非公開ながらJAIA(日本自動車輸入組合)の「2022年6月度輸入車新規登録台数(速報)」によるとOthersが870台(他社が数台程度含まれる可能性あり)となっている。2021年6月は593台だったことから、前年比で約1.5倍の成長となる。
おわりに
2022年上半期全体ではBEVが17,771台、PHEVが18,864台、合計で36,635台のEVが販売された。前年はBEVが8,481台、PHEVが11,472台、合計で19,953台だったことを考えると、非常に強い成長と言えるだろう。
さらに5月まではPHEVが優勢だったものの、6月は日産サクラなどの増加により逆転してBEVが優勢に。これは世界各国の潮流と同様であり、テスラモデルYなどの新車種の発売と合わせて、年末までには累計でもBEVが優勢になると予想される。
ただし唯一にして最大の不安材料は、何と言っても充電インフラの整備の遅さだ。倍々ゲームのように指数関数的な増加を続けるEVに対して、充電インフラはここ数年間横ばいであり、このままではそう遠くない将来に充電インフラがパンクすることが予想される。
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