【2020/02発電実績】導入して最初の1ヶ月、悪条件だが結果は・・・?
太陽光発電を導入して最初の1ヶ月、悪条件ながらも収支は黒字となった理由を考察する。
実績
2020年2月の発電量と収支の実績は以下の通り。
★1枚目:電力量
■(緑)が発電量、■(橙)が使用量を表している。
2月らしく晴れた日が多く、エアコンによる電力消費が多いながらも最終的には発電量が使用量を上回った。
合計すると発電が529.6kWhに対して買電が432.4kWhで、最終的には発電量が買電量より97.2kWh多くなった。
(ただし2/20~2/22は留守のため使用量が極端に少なくなっている)
★2枚目:収支
■(緑)が売電額、■(橙)が買電額、━(水色)が収支を表している。
前半ではマイナスが続いたものの、後半になるにつれて日照時間の増加に伴い発電量が増えている。
留守にしていた期間で大幅に回復して黒字化した後、月末まで黒字を維持した。
2つの悪条件
★季節
太陽光発電の発電量は日射量と比例しているが、日射量は日照時間と日射角が関係している。
- 日照時間:太陽が出ている時間。冬至(12月ころ)に一番短くなり、夏至(6月ころ)に一番長くなる。
- 日射角:太陽の地面からの角度。冬至(12月ころ)に一番低くなり、夏至(6月ころ)に一番高くなる。
2月は比較的日照時間が短く日射角も浅いため、太陽光発電にとっては厳しい条件となる。
★地形
周りの地形により影が出来た場合は日射量が少なくなり、発電量が落ちる。
事務所に設置しているパネルは建物2階の北屋根、南屋根、及びカーポートであるが、太陽光発電にとって条件が良い順に並べると以下の通りとなる。
- 南屋根(出力1.85kW):適度な南向きの角度が付いていて、日照を遮るものはなにもない。
- 北屋根(出力1.85kW):角度は北向きで不利だが、日照を遮るものはなにもない。
- カーポート(出力4.07kW):角度はほぼ真上で若干不利、周りが建物に囲まれているため比較的長時間日照を遮られる。
一番出力が大きいカーポートが不利な条件であり、発電量が低下する大きな要因と考えられる。
それでも黒字となった理由
理由の1つは留守にしていた期間によく晴れて多く売電できたためだが、それだけではないと考える。
前項の通り日陰になりやすいという特性を考慮して、日陰に強いとされるソーラーフロンティア製のCISパネルを採用しているためだ。
一般的な「結晶シリコン系」と呼ばれる太陽光パネルは少しでも日陰ができると大幅に出力が低下してしまうが、「CISパネル」では出力の低下を大幅に抑えることが可能で、得られた日射を効率よく電力に変換することが可能なのである。
太陽光発電の導入を検討する際、メーカーが公表しているパネルの「効率」を参考にすることが多い。
例えば東芝製の「結晶シリコン系」パネルである「SPR-X22-360」は22.1%という高効率を謳っているが、ソーラーフロンティア製の「CIS」パネルである「SFK185-S」は15.1%とカタログ数値としては低い。
ただしこの効率はあくまでも理論上の最大値であり、実際の発電量は効率とは比例しないため、実際に使用する環境に合ったパネルを採用することが重要だ。